今現在も新型コロナウイルス(covid-19)による感染者情報の報道は毎日のように行われています。
報道を見ていた時に、そもそもウイルスってなに?どんなものがウイルスに効果があるの?と思うようになりました。
ウイルス対策商品でどんなものが売っているのかを検索すると、マスクやスプレーに「抗菌」や「抗ウイルス」と表記があり、また謎が深まりました。
【抗菌と抗ウイルス】の違いや、【菌とウイルス】についても調べましたので、ご紹介いたします。
このコラムの内容は...
私たちの身の周りにはウイルスや細菌が存在しており、感染症はこれらが体内に侵入し繫殖することで様々な症状を引き起こします。
主な感染症の感染経路としては
病原体が付着した手で鼻や口、目などをこする
咳やくしゃみ、会話などで生じる飛沫が口の中や鼻に入り込む
病原菌が存在する食べ物や飲み物を体内に取り込む
この3点が主な感染経路となります。
感染症は体内での菌やウイルスの増殖と記述しましたが、近年の感染症ではSARS(重症急性呼吸器症候群)やMERS(中東呼吸器症候群)、インフルエンザ等があげられます。
もちろん、今なお終息が見えない2019年11月末より発生した「新型コロナウイルス(Covid-19)」もありますよね。
このウイルスが出てから「抗菌・抗ウイルス」の表記があるモノに興味を持たれた方も多いかと思います。
一言に「抗菌・抗ウイルス」と言っても、その違いがあることをご存知でしょうか。
その説明の前に、細菌とウイルスの違いについて簡単にご説明します。
細胞を持ち、水分や糖などの栄養源があれば細胞分裂を行い、自ら増殖することが可能。
人の体内で細胞分裂を繰り返した場合は、人の細胞に侵入し害を与えたり、細胞の外で 増殖しながら毒素を出して傷害を与えたりします。
例:コレラ菌(下痢、嘔吐)、サルモネラ菌(急性の発熱、腹痛、下痢、嘔気、嘔吐)
細胞を持たず、自ら増殖することは出来ません。
子孫を作る情報を持つ遺伝子(核酸)と、その遺伝子を守る殻から構成される単純な構造です。ウイルスの一部には、殻の外側に「エンベロープ」という脂質やタンパク質でできた膜を持つウイルスも存在します。
他者のDNAや細胞から、不足している機能を補うことで増殖します。
【例】
新型コロナウイルス(発熱、空咳、倦怠感、味覚や嗅覚の消失等)
風疹ウイルス(発疹、リンパ節の腫れ、発熱)
【例】
ノロウイルス(発熱、突発性の嘔吐・吐き気、腹痛、下痢)
アデノウイルス(発熱、肺炎、胃腸炎、膀胱炎、 発疹等)
細胞とウイルスでは、構造と増え方が異なることがわかりました。
上記を踏まえ「抗菌・抗ウイルス」の違いに触れていきます。
「抗菌・抗ウイルス」の違いを簡単に説明すると
菌の増殖を抑える
ウイルスの外部組織にダメージを与え、活動機能を停止させる(不活化)
抗菌と聞くと「菌を寄せ付けないようにする」と思ってしまっていましたが、すでに存在している菌の増殖を抑えることが目的なんですね。
それに対して抗ウイルスは、アルコール等を使用することでウイルスを活動出来ない状態(不活性化)にすることを目的とします。
最近では、スポンジやまな板、ドアノブ等、加工することで抗菌や抗ウイルス機能を持たせた商品が多く出てきました。
それに対し、加工をせずともその材料自体に抗菌と抗ウイルス機能を持っているものがあります。
日本古来の壁材である「漆喰(しっくい)」です。
漆喰は主に消石灰(水酸化ナトリウム)を主原料とした壁材です。
その性質はpH値が12以上である【強アルカリ性】となります
この強アルカリ性の環境になると、ほとんどの細菌やウイルスは生存出来なくなるため、抗菌や抗ウイルスに漆喰は効果的とされているのです。
漆喰が有効なウイルスはエンベロープウイルスです。エンベロープウイルスはタンパク質の膜で守られていますが、強アルカリ性の漆喰に触れればこの膜を破壊することが出来、不活性化させることができます。
漆喰の抗菌・抗ウイルス効果がどれほどかをご説明するために
「田川産業さんの漆喰」をご紹介いたします!
田川産業独自に行った抗菌試験の結果、新型コロナウイルス(covid-19)と同系統のウイルスが、漆喰により2時間で97.5%不活化するということが明らかになりました。
国際基準であるISO021702の試験方法に準じた試験です。
田川産業の塩焼き消石灰を主原料とした漆喰に、新型コロナウイルス(covid-19)と同系統のウイルス「Feline Coronvirus strain Munich」を付着させ、経過時間ごとのウイルスの活性を計測したものです。
(試験期間:Microbiological Solutions Limited(MSL))
他の水性アクリル塗料やドアノブと比較すると、漆喰の不活化値が高いことがわかります。
※漆喰が新型コロナ同系統ウイルスに対する不活化作用を有することは実証されましたが、感染防止を保証するものではありません
今回のコラムはいかがでしたでしょうか。
抗菌・抗ウイルス効果をもつ商品をご紹介しましたが、普段の生活の中で身近な存在である菌やウイルスについても説明させていただきました。
漆喰については≪街建コラム 第28回≫でもご紹介していますので、よろしければご覧になってください。
街建では商品に関するお問い合わせもお待ちしておりますので、お気軽にお問い合わせください。